カメさん日報です。
6月22日、もう、10回以上になると思います。りそな総研とイマージョンとのコラボ企画で、伊那食品工業にお伺いしました。
塚越 寛会長 塚越英弘副社長 のお話をお聞きしました。当初、塚越英弘副社長が、お話をされる予定でしたが、サプライズで、塚越会長が1時間程、お話されました。
一部、ご紹介したいと思います。
何が目的で、何が手段か位、人間見分けられるでしょう。人間の社会での最も大きな営みの一つに経済活動があります。お蔭で物質的には豊かにになり、幸せな生活が送れるようになった。企業倒産や不況によるリストラ、不本意なる人事異動、ストレスで幸せでない人がたくさんいる。
幸せを求めている経済活動で、なぜ、不幸が生まれてしまうのか?目的と手段の吐き違いをしているからだ。
人間の営みは経済活動だけでなく、勉強会をやったり、橋を作ったり、様々な営みをやっている。その究極の目的は、幸せになりたいから、会社も幸せになりたいからやっている。お給料がもらえて仕事が楽しかったら社員は幸せだ。会社が順調だったら、経営者も幸せだ。しかし、なぜ、こんなにに不幸が起きるのか?間違いがある。みんなが幸せになるために経済活動がある。利益を上げるのが目的で、経済活動だと思っている人がたくさんいる。利益は必要。しかし、それは目的ではなく手段。利益が無かった何もできなさい。
しかし、利益を目的にしてしまうと、人件費を削る、仕入れ先を値切ればいい、やった方がいい福利厚生をやらなければいい、税金を払わなければいい・・収益は隠した方がいい、となる。
それが、様々な問題を起こしている。こんな単純なことが、経済活動のリーダーがわからないのかが不思議で仕方がない。最高学部をでてきたのですか?と言いたくなる。利益を目的にしてはいけない。大企業の内部留保が多額になってきても、貧困率は世界で有数になってきている。目的と手段の吐き違いといった簡単なことが理解されていない。
何かやる時に手段のことを大事にしますか?どこかに遊びに行くときに、手段である交通の方に力を入れますか?そんなことはない。まず、どこに行くか?が大事で、そのために、どのように行くかの順番である。目的と手段の吐き違いの始まりである。きちんと利益出るようにしましょうね。利益は健康な会社になれば、ウンチのようなものであるから・・そのため、栄養のあるものを食べたり、運動をしたりすればいい。
以上のことを言っているので、そうした考えに基づいて会社経営をやってきた。
自社の自慢は、いくつかある。嫌で辞めた人はいない。現在、従業員500名、180億。辞めた社員はほとんどない。結婚や定年で辞めただけだ。どうしても家業を継がなければならないといった理由である。新入社員毎年30名入れていない。途中で辞めた人はいません。
会社の目的がしっかりしている。みんなの幸せのためだ。大したことやっているわけでもないが、福利厚生も充実させてきた。
先ほども工場で一括した。汗だくになったような服をきていて仕事をしている。そんなことで経費を削れなどと言っていない。
経費を節約すれば会社のためになると短絡的に考えている。私が労働組合の委員長である。必要なモノを削って利益を出す。それは、目的と手段と吐き違いている。必要なものは、使いなさい。経費は、他の会社の売上、日本全体が節約したら景気が悪くなるのは当り前である。
思いやりが大切。優しい 人を憂うこと 優秀な人は、人を憂うことに秀でた人のことを言う。
儲かっているだけでは、優秀な会社とは書かない。人に思いやりがある人が優秀という。人に思いやりがある会社が優秀な会社だ。
思いやり、社員に対する思いやり、世間に対する思いやり、将来に対する思いやりがなければいけない・・
徐々に、バランスが自然にとれてきたような気がする。会社を取り巻く全ての人がいい人だと言ってくれる。社員とその家族、仕入れ先、販売先、銀行、地域の人達に対する思いやりがなけばならない。
当社の社員は、居酒屋へ行って宴会をする。当社の社員は、片付けて、ゴミをまとめて帰る。すると、「お宅の社員だとわかりましたよ。」と後で、その店に私が行くとお店の方が言ってくれる。こちらも気持ちがいい。幸せな気持ちになる。そうしたことが、イメージを上げてくる。思いやりイコールイメージアップに繋がる。イメージがあがると信者が増えてくる。儲かるは信者と書く。トップの人、社員の行動、会社の全ての方針である。
トヨタが年輪経営を研究して、いろいろな雑誌に書いている。トヨタの副社長、アイシン精機社長、DENSOの社長副社長、海外法人の社長、トヨタの労働組合の皆さん、逆に、トヨタに行って何度も講演をしている。
年輪経営で、どんな不況があっても首切りをしなくてもいいように、落ち込みがあっても大丈夫なように考えてやっている。リーマンショックがあっても、落ち込みをしなくてもいい。カバーをしなくても済むに用になっている。これは、景気に頼っている限りできない。景気は関係なし。社員にとってボーナスは、一度も下がったことがない。給料を少しベースアップ ボーナスは、5カ月なので、給料が増えればボーナスも増えて確実に年収は上がっていく。それが、安心になりモチベーション向上につながっている。ずっと安定していることによる期待が大きい。計画ができるので、家を建てることもできる。
売上を伸ばせとか、言ったことがない。はじめの10年は軌道に乗せるために、必死で売上や利益を必死に確保した。しかし、その後は、前の年を下回らないようにやろうね。そのためには、自分で努力をしようね・・・となっている。
採用の時から、野心家は取らないようにしている。最近は、1000人以上応募で20人とるので、あまり優秀なのは、、あんたは、霞が関か丸の内へ行け。田舎で協調してやっていくのは、はじめから、そういう気持ちがないとできない。後は、経営者の責任で遠くを図っていく。
目先の手法ではなく、時代はどなるのか??業界がどうなっていくのか?勉強をして、手を打つ。
二宮尊徳は、「遠い将来を考えて行動する人は、裕福になり、短期的に考える人は、貧しくなる」ということを人々に教えた。
食品業界は、100年経ってもエビフライはエビフライ。しかし、ITの世界はそうはいかない。技術のことは、勉強しなければならない。食品は、流通や販売手法が、目まぐるしく変わってくるので、それに対応したことが必要である。IOT他、それに対応する勉強をしなければならない。
社員のモチベーションは、自分が努力したものが、素直に自分のところに帰ってくることで実現できる。社長の財産を貯めるために一生懸命の人はいない。人を大切にするのは、当たり前だと思う。何のために、この世に生を受けてきたのか?それをかなえさせるのは、100年カレンダー。自分の命日はこれ位だと、指さしてごらん。私は2行目の終わり位。でも、その後もカレンダーの日付は残っている。その間に何をするか。死んでしまったら何もできない。世の中に技術振興したいといってもできない。伊那に通ると言われるリニアを見ることもできない。永遠に地球を見ることができない・・・・・
それをわからせるのが教育。教育を手段だけでダメ。いい学校、いい会社に入るための手段ばかりである。みんな間違っている文科省も間違っている。目的は人間をつくることだ。いい人間が揃っていれば、昨日のようにショッピングセンターで無差別の殺人事件が起きるわけがない。教育が大事である。日本の鉄道会社とヨーロッパの鉄道会社の違いを見ればわかる。ヨーロッパでは鉄道が街の一部でに柵がない。切符は、自分でハサミを入れる。日本ではありんこ一匹通れないように改札がある。教育がいい。宗教的なものもある。自分の責任でハサミを入れなさい。悪く考えれば、切符を何回でも使うことができる。しかし、教育で培われているので、人間性からそうしたことはできない。人間性の教育が重要である。手法ばっかりで、人間を作らないのが方針である
昔は、教育勅語である。教えた一番基本的なものである。新入社員でやっている。、明治記念館に翻訳したものが置いてある。書いてあることは、当たり前のこと。親孝行しなさい。最近は、親子殺人が多い。兄弟は仲良くしなさい・・・
教育勅語は、日本人の意思でなくしたのではなく、アメリカ連合軍が、教育勅語が日本をが強くしているので・・・といった政策で無くなってしまった。
かつては、二宮尊徳の銅像があった..とてつもなくいい人で、この人の考え方を学びなさいとどこの学校にも置いてあった。マキを背負って、努力をしなさいとあったでしょう。どこの学校にも二宮尊徳の銅像があった。しかし、無くなってしまった。
私は、尊徳の言葉で二つ企業経営で大切にしている。
「人、生まれて学ばざれば、生まれざると同じ。学んで道を知らざれば、学ばざると同じ。知って行うことを能はざれば、知らざると同じ。故に、人たるもの、必ず学ばざるべからず。学をなすもの、必ず道を知らざるべからず。道を知るもの、必ず行はざわるべからず」
経営者hあどうあるべきk?医者はどうあるべきか?政治家はどうあるべきかそれぞれの職業のあるべき姿。
また、戦略としては、
「遠きをはかる者は富み 近くをはかる者は貧す。それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を植う。まして春まきて秋実る物においてをや。
故に富有なり。近くをはかる物は 春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず唯眼前の利に迷うてまかずして取り植えずして刈り取る事のみ眼につく。 故に貧窮す。」
目先のことではなく、春巻いて、飽き稔。種まきをしなかったら、いろいろな種まきをしている。それが、研究開発である。将来目が出るかもしれない。500人の50人をお研究開発においている。造り酒屋を買収した。研究開発だけでなく、これも長期的には、有望だといったことがある。それも戦略の一つである。メーカーでなくても、どんな業種業態でも研究開発の発想が大切である。小売業は、業態開発をしてきた。時代の変化を見極めることが重要である。時代と共に、どのように変わるかの発想が必要である。従来の方法を否定して、新しい方法に作り直すのが研究開発だと思う。
塚越会長の話には、大いに共感できるところがあります。まさに、教育そのものを問い直すべきだといった思いを強くしました。
次期経営者教育、管理者教育を始めとした企業研修も同じです。やり方ばかりです。昨日、「知」「徳」「志」経営人財育成をテーマにイマージョンのセミナールームでセミナーを実施しました。継続的に世の中に、在り方の教育を提唱していきたいと思います。
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